これは凶悪な事件があいついでいる殺伐とした世の中で中で心あたたまる

小さな物語です

        目次1.........................1.プールでの出来事。..................

............................大縄物語(完成)................ 

                                3..................あるリストラ(取材中)..........

 

ここは湘南海岸のとある小さな町の出来事でず。

  梅雨の中休みのある日曜日、彼は子供たちと町営のプールに遊びにきていた。
彼の仕事は営業マン、仕事の疲れを癒すためプールサイドの日陰で、そよ風に身を
まかせていた1時間も過ぎた頃、
おとうさん、友達が怪我をしたよ」との声で薄い眠りから覚めた。

  「どうしたって」といいながら、息子の連れてきた友達の足元をみると、指の間から
血が少し流れていた。よく見るとたいしたことなく血止めをすればいいと思い、管理人
室へ行き応急処置をしてもらう旨依頼した。

  応急処置が終わったので、どこで怪我をしたのか聞いてみるとプールの中だとい
うので、彼は、子供たちの教えてくれたプールの場所でプールに入り怪我をした場所
を点検してみた。

  なるほど、足の裏にピリッと感じるものがあった。プール底面の一部がめくれあが
っているのである。管理人を呼んですぐに修理をしなければいけないことを告げた。
  管理人は「
わかりました」と言って管理人室へ戻ったが、何もする様子がないま
まいたずらに時間はすぎていった。

  彼は今風で言う「ぷつん」と切れていた。
管理人は何もしていなかった、彼は、いらだちを覚えながら管理人に具体的にかつ適
切な処置を指示した
  「
めくれのある付近に立ち入らないようロープ等で仕切ること
  「
息子の連れてきた友達の親に事情を説明し謝罪すること
など、事細かに管理人に言い聞かせた。

  しかし管理人は私はアルバイトです、責任者に連絡します。といってどこへやら、
電話をかけていた。責任者が来る間、用具室からロープや浮き輪などでめくれ付近
を立ち入り禁止にしたり残る二人の監視員に注意するよう、申しいれた。

  責任者が到着したのだが、事情を知っているのか、低姿勢で事故の経過を聞いて
いた。危険個所の修理が完了したら、確認するから連絡することとし、その場をあとに
した。夕飯を終わったころ友達の親からの電話があった。

  電話の内容は「責任者から謝罪の電話がありました」とのこと、...たったそれだけ?!

  後日、修理が終わったとの連絡があり、確認におもむいた。プールはその日も大
盛況で多くの利用者で賑わっていた。彼は安全であることを確認するとその場を立ち
去ろうとすると、「お忙しいなか誠に有難うございました」とふかぶかと頭を下げていた。

  そのとき、彼は静かに、「今度のことは町民の義務であり、特別な事をしたわけ
ではありません、
」と、言って静かに立ち去っていったという。

   この話をどう思いますか。権利を主張するかたわら、義務を怠っている
   私たち、反省するばかりです。

                                                 おわり。

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ある小学校の大縄物語

 湘南地方のある小学校6年B組のHRの時間を覗いてみました。
例年行われる運動会でこの小学校の名物行事の大縄跳び競技でなにやら問題が起こって
いたようです。

議長、私は大縄とびで優勝したいです
Kくんは、優勝したいと言ってますけど、その他の意見は有りませんか?
議長、たしかにC君が入らなければ優勝はできますけど、C君もチームの一員です
議長、Y君の意見ももっともだと思いますが、私たちは優勝を目指して練習してきたのです
K君や、S君は優勝したいと言ってますけど、............

  このクラスは6年生最後の大縄跳び競技で優勝を目指して練習してきたのですが、
  どうしても一人だけ不器用なC君がブレーキになっていた。
  担任のA先生も、C君が外されてもしかたがないと、思うようになっていた。

議長、私は思うんでけど、運動会は皆のものだと思います。出たいのに出られないなんて
むごいと思います

議長、僕も優勝はしたいです、優勝するために下手な人を外したら、一人外し、さらに二人、
三人と外さなくてはならなくなってくると思います。小学校の最後の思い出に良い思い出を作り
たいのに、たとえ優勝しても楽しい思い出にはならないような気がします

  いろいろと意見が出され、まとめの時期になったころ担任のA先生が、
C君は大縄跳びを跳びたいか
  C君は、しばらく考えていたようだが、静かな小さな声で、
跳びたいです、でも僕がいると優勝できないんですね

  たしかに、いままでの練習で跳んだ回数は40回前後である、A組は100回を超えている
C組は80回前後である、B組もC君を外すと最高回数は112回である。頑張れば優勝
は可能なのであるが、全員参加をモットーにしているこの大会、生徒たちをどう指導する
べきか、生徒とたちとどう考えていくか、先生もおおいに悩んでいた。

  しばらく、沈黙が続いていたずらに時間が過ぎようとしていたとき、

議長、................練習しようよ、最後まであきらめず皆で最後まで練習しようよ、優勝目指
して皆で精一杯練習しようよ、誰が出るの、出ないのなんてここで決めることじゃないと、思
います

それでは、皆さんいろいろ意見がてましたので、ここでまとめます。全員で優勝を目指して、
大会まで残り7日間練習します、大会当日病気やけがなどで出られないようなことになら
ないように十分注意して下さい

  HRは終わった、それから大会当日まで、練習は続いた、C君も人一倍練習した、クスの
大半が帰ったあとも、残ってくれた友達と暗くなるまで練習していた。

最初のころ心配した親が見に来ていたけど、安心したのか今はもう来なくなっていた。 
 大会当日プログラムも進んで、いよいよ最後のクラス対抗大縄跳びの競技が始まった。
じゃんけんの結果B組は最後の順番にすることに決まった。
A組は108回、C組も健闘して98回で終わった。いよいよB組の番である皆元気よくグラウン
ドに飛び出していった、「
さあ、C君も行こう!」クラスメートに手を引かれ飛び出したC君、
実は競技会が始まってからずうーと、大縄跳びに出るか出ないか考えていたのである。
だから楽しいはずの運動会、みんなはしゃいでいるのにぜんぜん楽しくないんだ、友達が気
がついて、「
元気ないよ!元気だして」と声をかけてくれるけどちっとも楽しくない。

  いよいよ、大縄跳びが始まった。1回、2回、3回、.................15、16、17、18、と回数を重
ねていったが、91回で無念の失敗で終わった。
結局第3位で終わったけど跳び終えたそ後、B組が優勝したようにおお騒ぎになっていた。
万歳するものあり、抱き合って泣く子もあれば、奇声をあげて走り回る子もいた。C君も地べた
に座り込んでなにかをやりとげたような満足感で放心していた。
担任のA先生も生徒たちの輪の中で喜びあっていた。

皆よくやった! よくやった!

この様子を壇上から見ていた校長先生も、担任から報告を受けていたのだろう、このB組に
壇上から大きな拍手を送っていた。これを見ていた先生方からも突然のように拍手が起こっ
た。保護者席からも、生徒の席からも拍手の嵐が、B組に送られていた。運動会が終わって
B組でも反省か゛行われていた。

議長、優勝はできなかったけど、なにかとってもいいことをしたような気分です。
議長、私は、大人になってもこの気持ちを忘れず、頑張りま.........す。
議長、私は、練習の時どうしても超えられなかった、62回を跳んだ時何故か涙がでて、どう
しょうもなかったです。それ後回数が数えられるたび、うれしくなって涙が止まらなくなって、..
議長、俺もそうだったです。62回を超えてからうれしくなって、もっと、もっと、続けと...............

  ちょっと気になった、6年B組のHRを覗いてみましたが、学級崩壊とかいじめの問題が、
  ありますが、こんないいクラスも実際はあるんです、テレビドラマの金八先生が理想のよ
  に見えますが、頑張ってる先生方もいるのです。

  この小さな物語は、某ラジオ番組で紹介されましたので、聞き逃した方に読んでもらえば幸いです。

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